びび子の日記…

人生半ばで獣医師になった人間が、仕事のこと、将来のこと、愛猫のこと、日常のことなどを綴ってみました。

聞き上手になりたい

   今日は行動治療1人デビューの日(教員の先生がフォローで付いていてくれます)。

   緊張してないつもりでしたが、やっぱりテンパりましたσ(^_^;) 飼い主さんがとてもよくお話しされる方で、案の定呑み込まれました。感情的になって話が脱線するケースが多いので、半ば強引に軌道修正をする必要があるのですが、今回の飼い主さんは系統立てて話をする方で、何せ分かりやすかったため軌道修正するきっかけがつかめず、気がついたら全部で3時間もかかってしまいました。これは通常の倍…。

    カウンセリングの技術って難しいな〜。喋りたいだけ喋らせてあげたいなと思いつつ、次の飼い主さんも待ってたので永遠に聞いてあげるわけにもいかず、結局時間切れになって、聞かなきゃいけないことが聞けないという最悪の結果に…。あ、先生がちゃんとフォローしてくれたので大丈夫ですよ、念のため。

    でもプロのカウンセラーによると、相手の話を真剣に聞けるのは1時間以内だそうです。行動治療も飼い主さんの話を聞くのが大体1時間、その後治療法などの話しをするのが30〜40分くらいかな。なので今回は明らかに時間オーバー( ̄Д ̄)ノ 1時間以内で飼い主さんから必要な情報を聞き出すのは本当に難しいことだなって実感すると同時に、これを実践しちゃってる先生ってやっぱりすごいと思ってしまいました。

    ちょっと脱線しますが、人の話を一方的に聞くというのは、かなり体力を消耗するらしいです。友達同士のおしゃべりなら、聞き手と話し手が同じ立場に立っているし、しかも聞き手と話し手の立場を交代でしているから、あんまり疲れを感じないそうですが、下の者が上の者の話を集中して聞くのって、疲れませんか?例えば、上司と飲みに行って、一方的に愚痴だったり説教だったりをたくさん聞かされると、自分なりに消化することができずに、本当に下痢をする人がいるとのことです。また、 母親から、祖母や父親の愚痴を聞かされ続けた子どもには、心理的な症状が出ると言われています。消化できない話をじっと聞かされると、聞いた人が苦しむ結果になります。だから、プロのカウンセラーが必要とされるんでしょうね…。

    私自身も、いつも話を聞いてくれる人に甘えて、一方的に喋り続けることがあるので気をつけようと思った次第です。うん、これからは1時間くらいにしておこう…(どんだけ喋ってんだ⁉️)

    話は戻りますが、犬や猫の行動治療は、実は飼い主さんのカウンセリングがかなり重要な部分を占めます。プロの獣医師として、ただ聞くだけじゃなくって、本当の意味での聞き上手にならないとなって思うのであります。

    ちなみに「診断はばっちりだった」って言ってもらえました(≧∇≦)ちょっと安心!次回からも頑張りまっせ(^з^)-☆