びび子の日記…

人生半ばで獣医師になった人間が、仕事のこと、将来のこと、愛猫のこと、日常のことなどを綴ってみました。

行動治療の独り立ちを夢見て

   久しぶりに本業(?)の行動治療のお話しを…。

   一応カウンセリング、診断、治療、フォローアップと全てを任せてもらえるようになって1ヶ月が経過しました。がしかし、現実は独り立ちとは程遠いのであります。

    理想は先生からのフォローがなくなること…。でも、安心して全てを任せられるところまでは全然到達せず…。丸一日かけて治療法まで考えて、ベッドに入ってからも考えて、当日も朝早く行って予習して…。それでもやっぱりオッケーが出ない。

    行動治療は奥が深いからって片付けられる問題ではない気がする。まだまだ自分の修行が足りない気がします。

    でも、2年くらい前にフォローアップを任されるようになってから、ずっと心がけていたこと…それは飼い主さん目線でお話しをすること。私自身が自分の飼い犬で苦労したし、獣医師としてというよりも、一飼い主として、一緒に勉強させてもらおうという気持ちは今でも持っているつもりです。それがいいことなのか悪いことなのかはわかりません。

   まあ獣医師としての威厳がないのは確かですねσ(^_^;)  先生のように、聞いたら何でもスパスパ答えてあげられる訳でもないし、飼い主さんと一緒に悩んでしまうこともしばしば…。それでも電話やメールがくると、すぐに何かしらの反応はしてあげたいという気持ちだけは持ち続けて、やってきた気がします。

    そんな私ではありますが、先日フォローアップを担当している飼い主さんからこんなことを言ってもらいました。「先生(一応私のことです)が、大学院を卒業してどこかに行ってしまうようなことがあっても、私はどこにでもついていきます。先生(しつこいようですが、私のことです)にずっと診てもらいたい」と。

   泣きそうになりました。

   有名な先生にならなくてもいい、全国を走り回るくらいバリバリやらなくてもいい、行動治療で稼げなくても全然いい!こんなこと言ってくださる人が一人でもいる限り、私は行動治療を続けていっていいんだって思わせてくれて、本当に嬉しかったのです。

   

    そう思うと、今こうして先生のもとで学ばせてもらえる期間は残り1年もないですが、自分が担当しているワンコやニャンコ&飼い主さんは全力で守っていこうと思うのであります。