びび子の日記…

人生半ばで獣医師になった人間が、仕事のこと、将来のこと、愛猫のこと、日常のことなどを綴ってみました。

オウムの問題行動

   学会発表の演題申請が終わったと思いきや、今月末にゼミの発表が控え、まだまだてんやわんやの私です。

    しかも昨日から高熱が出て、頭痛とともに苦しめられている有様です。

    しかし、ゼミは待ってはくれない…。やるしかないのですよ。

 

     今回のゼミのテーマに選んだのが、オウムの問題行動です。犬猫がメインの行動治療ですが、コンパニオンバードも一応担当分野なのです。今まで相談を受けたことはありませんが…。でも鳥さんもかわいいですよね!私はオカメインコをいつか飼いたいと思っていますが、猫がいるので、おそらく叶わぬ夢でしょう。

    

     ちっちゃい小鳥さんはあまり聞きませんが、大型のオウムなどには代表的な問題行動があります。常同行動といって、目的のない行動を繰り返すものです。よく動物園の動物が、檻の中をウロウロと延々とやっているのを見かけませんか?あれは常同行動と言われています。あの行動が、日常生活に支障をきたすまでになってしまうと常同障害という病名になります。犬や猫でも見られます。ずーっと尻尾を追いかけたり、皮膚が荒れるほど舐め続けたり…。こういうのがオウムでも問題になっています。

    それと、毛引き行動。自分の毛をむしってしまう行動です。

    これらの行動を改善するには、環境エンリッチメントと言って、オウムの飼育環 境を整えてあげることがいいよーというのは、よく知られています。例えば、自分で採集するような餌の与え方をしたり、遊び道具を用意してあげたり、芸を教えたりして刺激を与えてあげるのです。

     ただ100%改善するわけではない!じゃあ他に要因はないものか!ということで、それを調査した論文を読むことにしたのです。

     同性ペアで飼ったらどうか⁉︎  お隣さんがたくさんいる方がいいのか⁉︎  ケージは出入り口に近い方がいいのか、遠い方がいいのか⁉︎  遺伝は関係するのか⁉︎  などなどです。

   今ここで簡単に結論を書くと誤解が生じてしまうので書きませんが、それぞれ有意に影響を与えていることがわかりましたよ!

    オウムさんもいろいろ複雑な問題を抱えているというわけです(。-_-。)